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ENDRESS TALE

火炎の翼持つ者 黒き門より下る 9

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           ◆

 アーサーが帰宅して、その夜は十数年振りで家族三人が揃って食事をした。アリスはまだベッドから出ることを許されていなくて、食事もごく軽く少量の病人食だったが、それでもダニエルにデザートをねだったり、楽しそうにはしゃいでいた。
 ただ、どういうわけかあれほど気に入っていた貴臣とは目を合わせようともしないから、その様子が気になった。貴臣も気づいたのか、夕食の席は遠慮して客間のほうでロイと一緒に食べたらしい。
 まるで貴臣に怯えてでもいるようなアリスの態度は、どうもおかしかったが、長い眠りから目覚めたばかりの状態を考えると、強く追及することもできなかった。
 アーサーからは、食事の前にアリスがいない場所で昼間のチャイナタウンの騒ぎと、元信のことを訊かれたが、それには隠しもせずありのままを答えた。アリスが《命の鍵》と呼ばれるものかもしれないという話には、さすがに厳しい表情を浮かべていたが。
 食事を終え、やはり疲れきったらしいアリスが眠るのを見届けて、ロイと入れ違いに客間に戻った。ロイとアリスは、思ったとおり婚約間近だったそうで、今はその部屋へも自由に出入りしている。
 異父妹の婚約者だとわかっても、貴臣がロイと二人で食事をしながら何を話したのかいささかやきもきしていて、カーテンの隙間からまた熱心に外を覗いている背中を、強引な腕の中へと閉じ込めた。
「何を、見てる?」
「雨が……降りそうだと思って」
 窓の向こうは月も出ていない真っ暗な夜だったが、時折サーチライトの光が窓を煌々と照らした。しかし、空も雲も見えない。雨が降りそうかどうかも、ユリにはわからなかった。
「おまえと出会った夜も、冷たい雨だった」
 高校の担任教師として貴臣と初めて会ったのは、『青陵(せいりょう)学園』の校内だったけれど、貴臣が言うのはユリと初めて抱き合った夜のことだ。好きだった男に拒まれ、行き場を失ったように路上にうずくまっていた貴臣を、バイト帰りに偶然見つけて、マンションへ連れて帰った。ひと目見た時から強く惹きつけられたその人から、ぬくもりが欲しいと求められて、触れずにおくことなどできなかった。
 一度抱きしめれば、ますます深みにはまり込んで、その冷たげに見えて内に灼熱を秘めた白い肌と、謎めいた表情に溺れ込んだ。ヤクザの実家絡みの揉め事に巻き込んで、貴臣の凄惨な過去を知り、取り戻せないほど身も心も傷つけたこともある。癒されぬ傷口を抱いたその人を、子供じみた情熱だけで求めてきた。今も、あまり変わらない。
 こうして抱きしめていても、貴臣は多分不安なのだろう。それでも抱いて、何度でも言い聞かせてやるほかに、貴臣を繋ぐすべはないのだろう。けれども、そうしてこの人を繋ぎとめておけるのは自分しかいないとも自負している。
「感じさせてやろうか、あの夜みたいに。貴臣の恐れも不安も、忘れさせてやるよ」
「うん。ユリ……俺の中に、おまえの熱を感じさせて、満たして」
 濡れた瞳ですがりつく肌から、鮮やかな炎の色が滲み出す。火炎の翼持つ者というなら、まさに貴臣自身のことだろうと、その鮮烈な緋色の光輝に魅入られる。
 急くこともなく、ゆっくりと吐息で唇をなぞり、そのやわらかな感触を啄ばんだ。初めての夜のみたいに、貴臣を怯えさせないように。
 焦れた舌先をねだるように差し出してくるのは、あの頃にはなかった仕種だ。ユリに愛されて、貴臣は自分から求めることを覚えた。
 甘い舌を吸いながら、唇を擦り合わせる。そうしてネクタイを解き、丁寧にボタンをはずしたシャツを細い肩からすべり落とす。
「んっ、ふっ……あっ!」
 悪戯に、胸の微かな突起をくすぐると、上擦った悲鳴が上がった。「敏感になってるな」と笑って、指の腹で押し潰すみたいに揉んでやる。
「あっ、あ、あ……」
 腕の中でしなやかな背中が跳ねて、絡み合った下肢に兆しかけた貴臣の性器を布地越しに感じる。もどかしいこんな触れ合いも嫌いじゃなくて、押しつけた腰を小刻みに揺らしてやった。
「り……ユリっ」
「濡れてきたか? 下着、汚れそうだな」
 息を弾ませて見上げる頬が赤い。蕩けそうな顔色から、ズボンの中がどうなっているかを察してからかうと、貴臣は「いやっ」と恥らって首を振る。
「どうする?」
「脱がせてっ」
 それには、もう待ちきれないみたいにせがまれて、感度のよすぎる恋人の堪え性のなさにニヤついた。ベルトをはずすと、自分から細い下半身を捩って淫らな手つきに協力する。するりとそのなめらかな素足から落ちた布地は、足元に撓んだ。
 生まれたままの姿を晒した貴臣を、肩に担ぎ上げてさらうみたいに運んでいく。「ユリ?」と肩先から問われて、「洗ってやるよ」と囁いた。
 バスルームへ運び込み、手早く自分の服も脱ぎ捨てて、抱きしめた貴臣をガラス張りのシャワーブースへ押し込む。
「汗をかいたし、雨にも濡れただろ?」
 問いかけながら、手に取ったボディソープを素早く泡立て、ほのかに上気して誘うみたいな肌へと塗りたくった。
「あんっ、あ、あっ……」
 泡ごと愛撫するような卑猥な手つきに、貴臣は感じやすい尖った音色を洩らす。「いい声だな」と唇を舐めて、仰け反った華奢なうなじへ噛みついてやる。
「ひっ、あぁっ!」
 ちょっと乱暴なほうが感じるのは、被虐の性のせいだ。痛いことや恥ずかしいことをされると、ことさら過敏になる。それでもいつもはそう執拗にすることもないけれど、時としてひどく泣かせてみたい衝動に駆られた。
 血の色が浮かび上がるほどそこを噛んで、貴臣の抵抗を封じたまま、一方の膝を抱え上げる。傍らの鏡に、泡だらけの狭間があられもなく映し出された。
「ほら、見ろよ。貴臣のここ……ゆうべもしたから、まだいやらしい色のままだ」
「あ、あっ……」
 長い指で広げられたその場所を恥ずかしいと泣きながらも、貴臣は捲くられていく薄紅の粘膜から目を離せなくなっている。甘やかに喘ぎ、まるで欲しがっているみたいにその内側が柔軟にひくついた。
「指じゃ、物足りねーんだろ?」
「いや、いやぁ、ゆり……」
 声音だけで何をされるか察して、「怖い」と頭を振って嫌がる。けれどそれが本気ではないことは、焔を孕んで期待するように鏡を見つめる双眸が教えていた。
「だめっ、いきなり……無理っ!」
 そこへあてがわれた剛直に、震え上がって逃れようともがく。もちろん逃すはずもなく、がっちりと抱え込んだウエストをさらに引き寄せ、捻りを加えて突き立てた。
 ずぷりとやわらかな粘膜にめり込んだ先端を、惑乱した貴臣がぎちぎちと締めつけてくる。痛みさえ感じるそれに、眉根を寄せて溜息を吐いた。
「貴臣……それじゃ、いいようにしてやれないぞ」
「だって……だめっ、大きっ」
 立ったままの挿入が、慣れた体でもきついのはわかっている。けれど貴臣の歓びも増すことを知っているから、力を抜けと小刻みに揺さぶった。
「あんっ、あっ、あ……だめ、入るっ、全部、入っちゃう。ユリ、だめぇ」
「だめなことねーだろ。こっちも、もうぐしょぐしょだ。気持ちいいんだろ?」
 なだめるようにしとどに雫をこぼす性器を握りしめて擦ってやると、「ああっ」と小さな尻を悶えさせて自分から掲げる。「深いっ」と泣かれて、意地悪く「よくねーのか?」と耳の奥へ吹き込んだ。
「ああっ、あ――っ、あ、あ、あ……ユリっ」
「どうしたい?」
「動いてっ、動いて……そこ、奥、擦って」
 感じやすい体は、あまりにも我慢が利かない。軽く唆されただけで、あさましい科白を振りこぼして、その羞恥にもおののいて内部の楔をきゅうきゅう絞った。
「力、抜けよ。貴臣……」
 それじゃ動けないだろうと、耳元で低い笑い声を聞かせ、ふっくらと尖った胸の先端を指で弾く。「ひっ!」と一瞬竦み上がった肢体は、そのあととろりと溶けるように弛緩した。
「あぁ――んっ、いいっ、そこ、それ、いいっ……突いて。もっと、いっぱい」
 快楽に満たされれば、もうそれが欲しいだけになって、貪欲な双丘がユリの腕の中で妖しく撓み蠢く。シャワーの飛沫よりももっと熱いものが触れ合った肌を潤わせ、ぐちゃぐちゃと淫猥な音を響かせた。
「すご……いい。どっか、いっちゃう」
 うわごとみたいに喘ぐ貴臣に、気持ちよすぎでどうにかなると泣かれて、「いいから、いけよ」といっそう抽送を速めながら抱き竦める。半分失神しかけているように、貴臣の嬌声が微かに切れ切れになり、ひっくひっくとしゃくり上げた。
 頼りなく確かめるように、「ゆり……」と呼ばれ、「ここにいるよ。ずっと抱いててやる」と強靭な腕にまた力を込める。
 安心したように紅く熟れた唇が綻び、せつなげに息を啜って、「あ――っ!」と高く泣いた。
 迸ったものは、とろとろと鏡と密着した両足を汚しながら流れ落ちていく。愛しい人の欲情の証を見ながら、引きつけた甘い内壁へ込み上げる熱を放った。
「ゆり……ゆり、ゆり」
「貴臣……」
 無意識に何度も呼び続ける唇を頬からたどって、熱い自分のそれを擦りつけ、荒い呼吸を分け合う。
 ようやく何かを見つけたように、貴臣は無心に吸いつき、やがて穏やかに冷えていく肩を、ことりと逞しい胸へ投げ出した。
「貴臣……?」
 呼んでも返事はなくて、しばらくはまだ快楽の余韻の中を漂い続けるのだろう。満たされた貴臣のおもてはひどく安らかで、子供みたいに微笑んでいた。
 せめて今だけでも幸せな夢の中でまどろませてやりたいと、ユリはそっと細身の体を抱き上げ、その人こそが神秘的な宝物であるように大切に、大振りなバスタオルに包み込んでベッドへと運ぶ。いつかこうして、自分の側では貴臣にずっと安心して微笑んでいてほしいと願ったけれど、それにはまだ長い時間を共に築き上げていく必要がありそうだった。
 離さないからと、ベッドに下ろした寝顔へ語りかける。決して見失ったりしない。仮に一瞬でも見失ったとしても、すぐに見つけ出してやると、まなざしを熱くした。
 一時意識を手放した恋人が目を覚ませば、また爛れた時間の中へ引きずり込んでしまうだろう。そうして何度も、自分の体と心を刻み込む。この最も美しく強く、そして限りなく孤独な男が、誰のものか思い知るまで。
 夜のしじまを、いつの間にか貴臣の言ったとおり秘めやかな雨音が満たしていた。



end.
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