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ENDRESS TALE

闇へ開く宿命(さだめ)の扉 5

 ←滞ってしまってすみません →闇へ開く宿命(さだめ)の扉 6
           ◆

 さらさらと肩先で揺れる少年の黒髪は、日に透けるとほんのりと茶色がかっている。肌の白さや品のいい細面、やさしげな内に芯の強さを秘めた瞳の色まで、小龍の容姿は叔父である貴臣を思わせる。
 もっとも、小龍の実の父親であり貴臣の異父兄にあたる芙緋人と貴臣も、外見なら双子みたいによく似ているから、面影が重なるのも当然だろう。
 ユリにとっては愛しい恋人の顔だが、その肉親には今まであまりいい印象は持っていないだけに、小龍に対しても大人げないと思いつつも複雑な気分だった。
「ユリ……」
 しかし、そんな父親たちの事情など小龍は知らないだろう。にっこり微笑んで礼儀正しく頭を下げてから、きょろきょろと周囲を見まわす。
 小龍が何を探しているかはユリにもすぐにわかって、胸の奥がいっそう苦い焦燥に灼けついた。
「すまない。貴臣はいないんだ。……亜煉に会えるか?」
 チャイナタウンの真の指導者は、この幼い小龍のもうひとつの人格である龍という男らしいのだが、人格が変わらない限り、小龍はあどけない少年だ。
 子供相手に込み入った話をするわけにもいかず、ユリは亜煉に会いたいと用件を伝えた。
 きょとんと子供っぽい丸い目でユリを見上げた小龍は、すぐうなずくように首を縦に振った。
「貴臣に、何かあったのか?」
 変貌は突然だった。小龍の小さな体の中で、持っている気配も声音も口調や表情、瞳の輝きさえもまったくの別人が現れる。
「龍……か?」
「ああ、そうだ。急に出てきてすまない。何か緊急の話があるのだろう? 亜煉は奥の部屋だ。案内しよう」
 驚かせてすまないと苦笑するように謝ってから、龍はついて来いと、先に立ってユリたちを促す。
 その大人びた態度に、姿は六つの子供にしか見えないだけに、矢吹もロイも唖然とした表情を滲ませた。ユリだって、まったく違和感を抱かないわけではなかったけれど。
「こりゃ面白い。俺の同類か? いや、悪魔でも憑いてるのかな」
「あいにくだが、わたしは悪魔ではない。人間だ。龍と言う」
 天如と同調している自分と同じなのかとおどけた調子で茶化す矢吹にも、龍は至極丁寧で真面目に応じた。
 きっと矢吹には苦手なタイプだろうと思うと、案の定、正直な男は肩を竦めながらふいと横を向いてしまう。
 龍に案内されたのは、昨日亜煉と再会したばかりの店の離れにある奥まった部屋だった。
「亜煉、客人だ」
 龍の声だけで、椅子に座っていた亜煉はその人格の変化に気づいたのだろう。形のいい眉根を微かに寄せて、ひっそりとうなずいた。
「ユリ、か。貴臣はどうした?」
 こちらから話を切りだす前にそう訊かれ、東堂一族の血の絆の深さを思い知らされる。ユリの傍らに貴臣がいないだけで、亜煉は昨夜の事件を察したようだった。
「化け物にさらわれた」
「なんだと……? おまえがついていながらか」
「ああ。面目ない」
 亜煉の口調は、貴臣を奪われたユリを責めるというよりも、むしろユリの手から奪い去った相手に不審を抱くものだった。
 それでも、貴臣の叔父である亜煉には申し訳ないような気持ちを否めないし、自分自身にも腹が立った。
 圧倒的な力の差のある化け物に真っ向から向かっていったところで、並の人間のユリに勝てる相手ではない。がむしゃらに力で抗おうとするほど、ユリは愚かではなかった。
 だが、どんな相手にだって弱点ぐらいはあるはずだ。それを見抜けなかったことが、力の差より何より口惜しい。
「相手は、どんな化け物だ?」
 安全なチャイナタウンで暮らしているとはいえ、亜煉もテロ以来、ニューヨークで生き延びてきた人間だ。夜の街を跳梁するハーピーや忍者のことを知らないはずはない。
「黒い翼を持った悪魔だ」
 龍たちがあれをなんと呼んでいるかはわからなかったが、矢吹から教えられたとおりを答えた。
 悪魔が実在するなんて、マンハッタンへ足を踏み入れる以前なら、夢でも見たのかと笑い飛ばしただろう。
 だがこの街では、どんな悪夢が現実に変わってもおかしくはなかった。この街の住人たちなら、何よりもよく知っているはずだ。
「悪魔……か」
「ああ。あいつのことを何か知っているなら教えてほしくて、ここへ来たんだ」
 亜煉がさっと青ざめたのは、貴臣を奪っていった相手の恐ろしさを承知しているからだろう。
 そう確信して問いかけたユリに、優美な長い金髪を揺らして、亜煉は静かに頭を横へ振った。
「それならば、わたしよりも龍のほうが詳しい。……話が長くなりそうだ。テーブルへ。そちらのお二人も」
 亜煉に椅子を勧められて、彼が座っている前に置かれたテーブルの周りへと、ロイや矢吹たちと一緒に座る。
 龍が自分用の少し座面の高くなった椅子を運んでくるのが微笑みを誘ったが、中身はこのチャイナタウンの指導者だとおもてを引き締めた。
 席について一同を見まわした龍のまなざしは、確かに六つの子供のものとは到底思えない思慮深いものだった。
「悪魔は昨夜、貴臣をさらっていったんですね?」
「ああ」
 龍の質問に、ユリが返事をした。貴臣を奪った悪魔のことはもちろんだが、初めてまともに話をする龍のことも、やはり気に掛かる。
 この少年と芙緋人に別人格が現れたという一種の解離性同一性障害の兆候は、貴臣の持つ東堂家の血と冷ややかな《夜叉》への変貌にも何か関係しているのではないかと、ユリは疑惑を持っていた。
「どんな姿をしていましたか?」
 龍の様子は、ユリたちに悪魔のことを教えるというよりも、反対に情報を訊きだそうとしているようにも見える。
「暗くてはっきりとは見ていないが、黒髪で古風な礼服か軍服みたいなものを着ていた。背中に大きな黒い翼があって、背丈は二メートルを超えるほどの大男だ。その上、ぞっとするような美男子で、俺を嘲るみたいに笑いやがった」
「悪魔は、人間や獣の姿をして現れることがあるそうです。チャイナタウンでも何度か目撃はされていますが……生き延びた者はほとんどいないので、詳しいことはわかりません」
「ああ、俺も死にかけたらしい。……そこにいる矢吹から、あれは《地獄の諸侯》だと教えられた」
 ユリが示した先で、矢吹はまたどこか苦手そうに龍の視線から目をそらした。そもそもじっと椅子に座っていることも得意ではないらしく、さっきからずっとそわそわしている。
「昨日はいらっしゃいませんでしたね」
「ゆうべ、ここからの帰りに知り合ったんだ。日本人で、警察官だ」
 天如のことはどう説明していいかもわからなくて、ユリは勝手に矢吹の紹介から省略した。
 とはいえ、矢吹は外見だけなら、警察官よりもヤクザといったほうがよほどそれらしく見える男だ。
 龍もかえって不審に感じたらしく、小さく首を捻る。なまじ貴臣に似た少年だけに、そんな仕種はひどく愛くるしく見えて、中身との落差に、ユリはこっそり眉を顰めた。
「いつ、ニューヨークへ?」
 今度は、龍ははっきりと矢吹に向けて訊く。米軍の警戒下にあるマンハッタンに、外国人が出入りする許可を与えられることはまず考えられない。
 ユリの場合、アーサーという強力なコネがあってやっと入り込めたが、ロイという監視が常についている。
 それに意外にも思えるが、アーサーには少々親馬鹿なところがあって、貴臣と《gate》とのかかわりを抜きにしても、義理の息子に等しいユリの能力を信用していた。
 もちろん、日本では『横浜・北辰会』組長で、神奈川地区を掌握しているユリだって、並の男ではなかったが。
「一週間前だ」
 龍の問いへと、矢吹はあからさまに素っ気ない声音を返した。テロによってマンハッタンが封鎖されたあと、ごく最近になってやってきたという矢吹が、米軍の監視の目を盗んで不法侵入したことは龍にもわかったはずだ。
「日本の警察が、なぜニューヨークに?」
「別に、仕事できたわけじゃねー。《コレ》に頼まれたんだ」
 矢吹の小指を立てた下品な所作の意味を、いくら小龍が日本人の血を引くとはいえ、チャイナタウンで育った龍が正しく理解できるとは思わなかった。けれど、その口振りからある程度の察しはついたらしい。
「《コレ》というのは?」
 だが、矢吹の恋人の正体を何者かと怪しむ龍も、矢吹にニューヨーク行きを頼んだ相手が、まさか男だとは思っていないだろう。
「天如っていう坊主だよ」
 思いがけず、矢吹は龍に真っ正直に答えた。てっきり矢吹が龍を毛嫌いしていると考えていたユリは、おやっと目を瞠る。
 いくら天如ほどの思慮深さはないといっても、矢吹が本当の愚か者ならこんな厄介な役目を頼まれはしないだろう。自分の素性を明かしていい相手と不都合な相手ぐらい、矢吹だって心得ているはずだ。つまり、その点では矢吹は龍を秘密を打ち明けてもいい男だと信用しているらしい。
「坊主……」
「中国にだって坊主はいるだろう? 確か、『西遊記』に出てきたよな」
「ええ」
 矢吹の説明に、龍はにっこりと微笑みを浮かべた。解離性同一性障害によって現れる別の人格には、元の人格とはまったく異なる知識や能力、育成歴まであるものらしい。
 外国になど行ったことのない人間が、別人格に入れ変わったとたん、流暢(りゅうちょう)に外国語を話しだしたという事例もあるそうだ。
 不幸な生い立ちによって、両親の愛情を知らないままニューヨークで育てられた小龍と、この龍も、それぞれ別の記憶を持っているはずだった。
 とりあえず、龍には人心を掌握する政治的能力ばかりでなく、一般的な常識もあるらしいとどこかでほっとする。
「その方が、あなたに《地獄の諸侯》のことを教えたのですね」
「ああ」
「ニューヨークに隠された謎の力のこともご存知なのですね」
「まあな」
 天如のことを話す時、矢吹はどこか誇らしそうだった。それだけ年下の恋人のことを崇拝し、大切に想っているのだろう。
 同じように、貴臣に対して敬虔な気持ちを抱いているユリにも、この擦れた中年刑事の純情がわからないわけではない。
 まして、ユリたちとは逆に矢吹のほうがずっと年長なのだから、恋人の桁外れの能力に敬意を払いつつも可愛くて仕方がないだろう。
「ちょうど、あなたがニューヨークに来られたのと同じ頃に、ハーレムの近くで暴動が起こって、日本人の僧侶が何人か亡くなられたようです」
 龍の言葉に、ユリと矢吹は弾かれたように顔を見合わせた。僧侶というのは、ユリたちとは別のルートを使ってマンハッタンに潜入していた元信たちに違いない。
 かつてワシントンのチャイナタウンで忍者に襲われ、ユリは元信たちに危ないところを救われたことがあった。だから、元信と彼の配下の僧たちがかなりの手練(てだれ)であることは承知している。
 だが、ワシントンで戦った忍者とニューヨークのそれとでは身体能力も技術もはるかにレベルが違った。
 まともに戦って元信たちに勝ち目があるかどうか、ユリには予想もできなかった。同じような懸念を持ったのだろう。矢吹の顔色も青ざめていく。
 生真面目な元信と軽薄な矢吹が、とても気の合うタイプだとは思えななった。だが、天如にとっては元信たちは大事な弟子のはずだ。
 矢吹も元信たちとは別行動を取っているとはいえ、同じ座主の命を受けてマンハッタンに潜入しているのだから、ユリたちよりはずっと信頼できる身内だろう。元信たちの安否は気になるに違いない。
「そいつは俺たちの知り合いだ。詳しい情報はわからないか?」
 ユリにしても、元信が無事かどうか興味がないわけではなかった。友好的なわけではなかったし、何度か話を交わしたぐらいの関係だが、命を落としたかもしれないと聞かされれば気分はよくない。
 それに、元信たちがハーレムに近づこうとしたのは、やはりそこにある遺跡が目的だったとしか思えない。
「話を聞いてきた者を、あとで呼びましょう」
 貴臣の話が先だと龍が促すのは、同じ体を共有する小龍にとって叔父なのだから当然だろう。元信のことも心配ではあるが、ユリだって一番大事なのは貴臣だ。
「貴臣を連れ去ったのは、《地獄の諸侯》だと言われるんですね。悪魔の名前は、わかりますか?」
「俺だって、悪魔と親しいわけじゃない。そこまでは……な。それに、悪魔は名を明かせば、同時に自分の弱点を晒すようなものだ。そう簡単には教えてくれねーよ」
 矢吹の返答に、龍はどこかおかしそうに笑った。外見は親子ほど年の離れた矢吹をまるで子供扱いしているみたいで、それも矢吹が龍を苦手にする理由のひとつだろう。
「悪魔と親しくないと言いながら、悪魔の習性はよくご存じだ」
「俺はダチってわけじゃねーが、天如は面識があるらしくてな」
「悪魔と、ですか?」
 それには龍も驚いたように矢吹の剣呑な髭面を凝視する。さすがに天在日輪宗の情報までは、龍の耳にも届いていないらしい。
「ああ……」
 だが、矢吹のほうも曖昧にうなずくのは、どうやら天在日輪宗にまつわる呪詛などの黒い噂を、刑事の立場として案じているからかもしれなかった。
「あなたの恋人は、大変な力の持ち主らしい」
 それがほんとうならばと言いたそうに、龍は多少まだ疑いは残しているらしいが、矢吹の背後に強力な宗教組織があることは薄々理解したようだ。
「悪魔の名前がわかれば、あいつの弱点がわかるのか?」
 ユリが興味を惹かれたのは、先程矢吹が洩らした言葉だった。もしそれが本当なら、貴臣を救い出す勝機もあるかもしれない。
「ああ。悪魔ってのはそれぞれ性質や得意な分野ってのが決まっているんだ。逆に苦手なものもわかる。もっとも、力が強くなりゃ、いくら弱点を攻めたところで、倒すのは難しいが……」
「別にあいつを倒そうなんて思っちゃいない。要は貴臣を取り戻せればいいんだ」
 それを聞いて、矢吹は「なるほどな」と感心したように呟いた。この男とユリは刑事とヤクザという正反対の職業なのに、どこか考え方も似通ったところがあるらしい。
「確かに、目(め)晦(くら)ましぐらいはできるかもしれねーな」
「ああ」
 正面からぶつかって勝てるような相手じゃないことはわかりきっている。この際、どんなせこい手を使っても貴臣が無事に戻ればいいと、ユリは同意した。
「となると……やっぱりハーレムに潜り込んで、あいつを呼び出した召喚者を探すか、悪魔信仰の連中をとっ捕まえるしかあるまい」
「ハーレムに行くなら、わたしが案内しよう」
 突然の龍の申し出には、ユリも矢吹も困惑した。龍が中身のとおりの成熟した男ならば、案内がいるのは好都合だったが、体は六歳の子供にすぎない。
 矢吹が異界に変わっているのではないかと懸念する危険極まりないハーレムへ同行させることは、どうしてもためらいが大きかった。
「気持ちはうれしいが……」
「わたしが一緒なら、《gate》を通過する時のトラブルを最小限で回避できる」
 無理だと断ろうとしたユリに、龍は至極魅惑的な提案をした。さすがにチャイナタウンを牛耳るだけあって、駆け引きのつぼを心得ている。
 貴臣を助けるためには、あの悪魔と対決する前のならず者との争いはできる限り避けたかった。そうでなくとも、元信たちが仲間の数人を失ったと聞かされればなおさらだ。
 それに、貴臣には芙緋人と母との間の子供だというだけで特別な存在だろうが、ユリ自身は特に小龍に思い入れはなかった。
 むしろ、どんなに気持ちは複雑でも根はやさしい貴臣が可愛がることは明白だから、嫉妬めいたものさえ感じているのかもしれない。
 だが、一緒に来たいと望んだのは龍で、ユリが頼んだわけでもない。
「いいのか?」
 向かい合った亜煉に確かめたのは、なけなしの良心だ。けれども亜煉はユリ以上に迷うような表情で苦く微笑んだ。
「わたしが何か言っても、聞くようなヤツじゃない」
「すまない」
 父親の芙緋人が側にいない以上、亜煉が実際には小龍の保護者だ。その身を勝手に連れ去るようなものだから、龍が謝るのもおかしくはない。
(この男……)
 しかし、そこに後ろめたさ以上の感情がこもっているように聞こえて、ユリはちらりと亜煉のおもてを窺った。
 貴臣とも似たものがありながら、翳りよりも華やかさが際立つ美貌は、どこまでもポーカーフェイスで内心を読ませない。
「あんたがそう言うなら、俺はかまわねーが……貴臣に文句を言われたら、あんたが言い訳してくれよ」
 とたんに、澄まし顔を決め込んでいた亜煉がいかにもおかしそうに噴き出すから、ユリはいったい何事かと眉を顰める。
「おまえ、相変わらず貴臣の尻に敷かれているのか?」
「うらやましいか?」
 神奈川一円のヤクザに号令する『北辰会』組長が、年上の美しい恋人には頭が上がらないのかと揶揄されて、ユリはしゃあしゃあと訊き返した。
 実際にはユリを尻に敷くほど、貴臣は傲慢ではなかった。かえって、何年付き合ってきてもユリに遠慮ばかりして、わがままらしいことさえ言ってはくれない。
 慎み深い恋人は健気で愛しいけれど、時には自分を尻に敷くくらいの図々しさを身につけてほしいと思うこともある。
 もちろん、そんなことは亜煉もわかった上でユリをからかっているだけだ。もしかしたら、出会いから八年経っても変わらない甥たちの熱愛ぶりに、少しぐらい照れているのかもしれない。
「わかった。言い訳は引き受けるから、貴臣を連れて帰ってくれ」
「ああ、当然だ」
 貴臣の無事な顔が見られるなら言い訳ぐらいいくらでもしてやると約束する亜煉に、誰よりも早くとそれを望んでいるユリは、もう迷いもなく大きくうなずいた。
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