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●恋

ラブホテルに潜む者 2

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           ◇

 作業員が壁のシミでも見間違えたんじゃないかと思ったけれど、幽霊が出るという噂の部屋は、すでに改装も終わっていて、クールなブルーの壁紙にはシミひとつ見当たらない。
 巨大なダブルベッドには、シルクみたいに光沢のある濃紺のシーツがかかっていた。ベッドまわりのパネルやコンソールは渋い漆黒だ。
 村瀬の仕事にしては、思ったほど趣味は悪くないなあと、蒼一郎は室内を見まわした。
 大きなガラス窓の向こうには、広々とした明るいバスルームが見える。バスタブや壁もブルーだった。
「いない、な」
 ざっと眺めたところでは、包丁を持った男が潜んでいる様子はないと呟いた。もっとも、本物の幽霊なら、壁をすり抜けて出てくるくらいの芸当はできるかもしれない。
 作業員がはっきり包丁男を見たのならば、それが幽霊などではなく、ただの危ない人間の可能性もあったが、気配はなさそうだ。
 第一、相手がただの人間なら、包丁など持っていなくても大吾のほうがよほど危険だ。どうせ噂に怯えた作業員が、うたた寝して夢でも見たんだろう。
 蒼一郎は、噂の真相にあっさり興味を失うと、最初にここへ来た目的に集中することにした。大吾の言うとおり、幽霊屋敷だろうがなんだろうが、ラブホでやることなんてひとつしかない。
「なんだ、蒼。見物人でも期待してたのか?」
「それは、おまえだろう」
 相手が幽霊、生身の人間にかかわらず、誰にでも見せたがる羞恥心の欠如した男を小声でなじる。
「まあな」
 冗談のつもりだったのに、大吾のほうは意外に本気みたいに、悪びれない顔つきで答えた。
「そんなものがいるなら、たっぷり見せつけてやろうと思ったんだが……」
「こっちがそんな心がけじゃ、出るものも出にくいだろうな」
「そんなものか?」
「僕なら遠慮する」
 化けて出るほどの恨みを残して死んだあとに、他人の情事を覗き見したがるような物好きもいないだろう。
 少なくとも自分は嫌だと、制服に包まれた薄い肩をひっそりと竦めた。
 いずれにせよ、ぱっと散るのが身上のヤクザの家で育った自分や大吾には、死んだあとまでこの世に未練を残すものの存在や気持ちなど、とうてい理解はできない。
「シャイな幽霊なのかな」
 怪訝そうに首を傾げている大吾なら、なおさら、死んでまで誰かを恨んだりはしないだろう。
「大吾……」
 ネクタイをしない男の襟首を乱暴につかみ、もういいだろうと、無理やり自分のほうを向かせた。
「いつまで、くだらない話をしているつもりだ。いもしない幽霊なんて、捜してるうちに朝が来るぞ」
 引き寄せた唇に、待ち焦がれたように噛みつく。一瞬、驚いたように目を瞠った大吾は、ニヤリと唾液で濡れた口元を綻ばせた。
「やけに積極的だな」
「サービスしろと言ったのは、おまえだ」
「してくれるのか?」
 おまえにできるのかと、挑発的なまなざしでニヤニヤ笑う。
 そんな顔をされると、時々、この男は自分がどれほど彼を欲しがっているか、わかっていなのだろうかと疑いたくなる。
「どういうのが好みだ? ピンヒールでも履いて、踏んでやろうか?」
「そりゃまた、刺激的だな。悪くねー」
 これだけ愛されていてまだ不満なら、いっそ虐げてやろうかと、艶やかに反駁する蒼一郎に、大吾は動揺もなく、逆に酔いしれたような熱い瞳を向けた。
「縛ってもいいか?」
 舌を噛み切りたくなるほど恥ずかしい格好に、この男が蒼一郎を縛りたがるのも、もう日常茶飯事だったけれど。
「痕がつくのは困る。明日、体育の授業があるんだ」
「休んじまえよ。体育も、学校も……」
 耳元で誘惑する男の声は、どこまでもずるくて、危うい色気をおびている。何人もの女たちが、ろくでなしの大吾の前に身を投げ出してくる気持ちもわかった。
「勝手なこと言うな。これ以上、出席日数を減らされたら、内申に響く」
「そのぐらい余裕だろ、おまえなら……」
 お互いに勝手なことを囁きながら、繰り返し唇を奪い合い、相手の服を引き剥ぐように脱がせていく。
 最期に残ったぴったりとした黒い下着を、潔く蹴り落として、蒼一郎は大吾の前にひざまずいた。
「もうでかいぞ」
「いいから、しゃぶらせろ……」
 大吾の性器は、蒼一郎の小さめの口にはあまる。完全に勃起してしまう前でなければ、フェラチオするのも容易ではなかった。後ろに挿入するのだって、昂ってしまう前のほうがいくらか楽なのだけれど。
 すでに猛々しく反り返っている剛直を、蒼一郎は餓えたように喉の奥まで銜え込んだ。
「やっぱり足りなかったんじゃねーか」
 乱れた黒髪を愛しげに長い指で梳きながら、大吾は確信したように遠慮のない笑い声を上げる。
「うるさいっ!」
 よけいなことは言うなと怒鳴って、深く銜え直したものを、やわらかな頬の内側で激しく扱いた。そうして、細い指を絡めた袋を丁寧に揉む。
「いやらしいな、蒼」
 全裸になって、男の股間を夢中でしゃぶっている蒼一郎の姿に、大吾が舌なめずりする。この男になら、なんと言われてもいい。どんな淫らな姿でも曝せた。
「蒼……」
 合図みたいに、大吾の指が艶やかな黒髪を少し手荒く握りしめてくる。男の限界が近いことを知って、もう頬張りきれない屹立を精いっぱい口に含んだ。
「こぼすなよ」
 熱っぽい囁きで、蒼一郎に念を押す。最初の頃は、自分の口の中で出すことすらためらっていた男が、好き勝手な要求をしてくれることがうれしい。
「……っ、いくぞっ!」
 口腔の奥に勢いよく灼熱を叩きつけられて、こくんこくんと喉を鳴らし、無我夢中で飲み干した。
 体の中へ落ちていく大吾の欲望を感じただけで、手も足も炙られたみたいに熱く痺れていく。汗と精液に塗れた男のものを、きれいに舐めて始末した。
「ったく、いつの間にかプロより上手くなりやがって……」
「おまえが教えたんだ」
 こうしろと言っただろうと、まだ力を失わない楔の先端をぴちゃぴちゃと舐める舌を見せつけて、うっとりと甘く微笑む。
「くそっ!」
 何かを耐えかねたように手荒な仕草で、大吾は蒼一郎を抱え上げた。急いたように、アッパーシーツもかかったままのベッドに、男の重い全身で押さえ込まれる。
「おい、シャワーは?」
「んなもん、あとでいい。先に、蒼の中に入れさせろ」
 自分を狂おしく欲しがる大吾の声音は、どうしてこれほど心地いいのだろう。無意識に、クスリと楽しそうな笑い声が、蒼一郎の唇からこぼれた。
「バカ……。おまえのが、そんなすぐに入るか」
 だめだと拒みながら、両腕は大きな背中を抱きしめて、荒々しい口づけを受け止める。肉厚な舌で犯すみたいに口腔を蹂躙されて、甘い溜め息を洩らした。
「俺の味がする」
「悪くない」
 混ざり合った唾液には、さっき飲んだ大吾のものが残っていたのだろう。眉を顰める大吾に、いたずらっぽく笑みを返す。
「好きなのか?」
「おまえのものなら、なんでも……。大吾……」
 精液だろうと汗だろうと、浅黒い肌の下を流れる血の一滴まで、この男のすべてがいとおしい。偽りもなくそう答える蒼一郎に、大吾は妖しく濡れて光る目を細めた。
「たまんねーな」
 貪るようにまた唇を重ね合わせながら、大吾の掌が薄い背中を這い下りていく。やわらかな丸みをぎゅっと指が食い込むほどつかまれ、ビクンと下肢が跳ね上がった。
「痛いか?」
「気持ちいい……。奥のほうまで、ビリビリする」
 痛くないと正直に首を横に揺らして、もっと欲しくて華奢な腰を浮かせてせがんだ。手加減をなくした両掌で、乱暴なほど小さな尻を揉まれる。
「あっ、大吾っ……あぁっ!」
「可愛いのが勃って、濡れてきたぞ」
 そこには触れられてもいないのに、大吾の下腹に擦れる性器がとろとろと淫らな蜜をあふれさせた。
「いいっ、大吾……」
「尻、揉んでるだけで、イっちまいそうだな」
「あっ、あんっ、いいっ……」
 奔放に悶える体をすっぽりと包み込んでくる、広くて熱い男の胸が気持ちいい。ずっとこうやって大吾に抱かれていたいのに、堪え性のない体は、早く早くと急くように極みを求めて昂った。
「もう少し、我慢しろよ。中も弄ってやるから……」
「早くっ……!」
 保たないからと、泣き濡れた瞳でねだる。自分が幼い子供の無防備な顔を見せていることにも、蒼一郎は気づかない。
 けれども、それは同時にひどく危うい色香を秘めて、凶暴な男の欲情を煽り続ける。
「いい子だな。蒼……」
 しどけなく開ききっている真っ白な脚の間に、用意のいい大吾の手が、たっぷりとローションを注いだ。
 粘りけの少ないさらさらとしたローションは、青いシーツにまでこぼれ落ちて、淫靡な染みを広げた。
「あ……ぐしょぐしょ」
「かまやしねーだろ。どうせ濡らすんだ」
 濡れてしまうと、一瞬、わずかだが正気に戻って戸惑った蒼一郎に、大吾は気にするなと囁いて、淫らな手つきに意識を引き戻す。
「バカ……」
 羞恥に頬を染めてなじりながら、蒼一郎は自分から従順に膝を抱えて、熱をおびた入り口を開いて、男の視線に曝した。
「恥ずかしいか?」
「うん……でも、感じる」
 淫蕩な自分の姿を、愛しい男に見られていることに興奮する。こんな悪い衝動を蒼一郎に教えたのも、全部、幼い頃から兄のように慕ってきた大吾だ。
「おまえの中、きれいな薔薇色だ。小さくて……可愛い」
 どんなにみっともない痴態を見せつけても、大吾が自分を蔑むことはない。きれいだ、可愛いと繰り返される言葉は、昔からほんのわずかも変わらない。
 きっと、出会った瞬間から、自分はこの男に誰よりも愛されてきた。それだけは、離れていた間も疑ったことはない。
「指、入れろよ、大吾。……あそこ、弄って」
「蒼のいいところ、か?」
「うん……早く」
 気持ちのいいことしてと、あどけない声でせがむ。
 大吾に与えられる快楽なら、それがどんなに歪んだものでも怖くはない。自分の身も心も、大吾のためのものだから。
 ローションをまとった指が慎重に入ってくる。いつだって大吾が蒼一郎に触れる時は、ひどくやさしかった。
「あっ、あぁんっ……それっ!」
 乱れながら腰を振って、やわらかなばかりの接触がもどかしいと、せつない声を上げて求めてしまう。
「おい、そんないきなり……痛くねーのか?」
「ないっ、ないから……もっと」
 大吾のほうは、未熟な蒼一郎の体に触れてくることに、彼らしくもない緊張がまだあるようだった。
 激しいほどの蒼一郎の欲求に苦笑して、どこか気遣っているまなざしで覗き込んでくる。
「後ろだけで、いいのか?」
 痛みはないんだなと安心すると、ちょっと意地の悪い口調で唆された。
「だって……大吾に舐められたら、すぐイく」
「いいから、何度でもイけよ」
 必要以上に経験豊富な男に甘やかされ、器用に動く指で一番感じる部分をくすぐられながら、大吾の熱い唇に張りつめた性器を含まれる。
「あんっ! 大吾、大吾っ……いいっ!」
 知らず知らず、うねるみたいな激しさで細い腰をまわしていた。きつく吸われただけで、呆気なく大吾の唇に欲情を解き放つ。
 あふれてくるすべて飲み干し、惜しむみたいにまわりまで舐めて、潤んだような褐色の双眸が蒼一郎のおもてを見下ろした。
「見るなよっ……」
「なんで?」
「バカみたいな顔してる……きっと」
 イかされたばかりの、惚けたような自分の顔なんか大吾に見られたくないと訴えると、愛しげな目つきで笑われる。
「おまえはバカじゃねーよ。でも……俺とセックスしてる時ぐらい、バカになれよ」
「うん……」
 弱さも、醜さも、何もかも許されて、ほっとして微笑み返した。ここにいるのは、生まれたままの姿の自分と大吾だけだ。邪魔する者もいない。
「大吾……」
 そろりと手を伸ばすと、指先が火傷しそうな硬い屹立に触れた。それを、慈しむようにゆっくりと愛撫する。
「さっきより、大きい……」
「あんまり弄ると、もっとでかくなるぞ」
 溜め息交じりに呟くと、あまり刺激するなというように大吾に咎められた。いつだって、自分にふしだらな要求をするのは大吾のくせにと、蒼一郎は甘えた目で睨む。
「こんなのが、入るのか?」
 入れられている時は、ただ満たされて気持ちよく、うれしいばかりなのに、こうして触れて、見てしまうと、自分とは違う逞しい男のものに怯みそうになる。
 意地を張ることすら忘れて頼りない表情で訊く蒼一郎に、大吾はどこまでもやさしい笑みを浮かべてみせた。
「壊したりしねーから、力、抜きな、蒼……」
 どんなに怯えても、大吾の言葉に逆らうような蒼一郎ではない。言われたとおりに下肢の力を抜き、強靱な腕に身を委ねた。
「大吾……」
 幼い響きで男の名前を呼びながら、しっとりと濡れた漆黒の虹彩には、狂おしい愛欲の炎がくすぶっている。
「入れて……大吾の。僕の中に、入れて……」
「ああ、蒼……」
 静かに応えた男の体が寄り添ってくる。高い体温に包まれ、丁寧に開かれた粘膜をじりじりと圧迫された。
「あっ! 大吾……」
「痛いか?」
 か細い声を上げた蒼一郎を、大吾は気遣うけれど、痛みはどこにもなかった。ただ目も眩みそうな熱に焦がされ、直に感じる大吾の脈動に胸が震えた。
「……ない。痛くないから……もっと、あっ、あ、あ……あぁぁ――っ、あ――っ!」
 開かれながら、途切れることのない悲鳴を上げ続けた。長くて硬い熱の塊が、体を貫いてくる。頭の先まで甘く痺れていく。
「あ……凄い」
「いいか?」
「んっ……。いい。中……いっぱいで、すごくいいっ!」
 みっちりと銜え込まされた男の存在が、泣きたいくらいうれしかった。小さく瞬きすると、実際にぼろぼろ涙がこぼれおちてくる。
「動くぞ」
「うんっ……あぁっ! あ――っ、あぁっ、大吾、いいっ」
 気持ちいいと泣きながら、猛々しい大吾の動きに合わせて、壊れそうな腰をまわした。夢中になって、汗の伝う大きな男の背中を引き寄せ、爪を立てる。
「蒼っ……蒼一郎っ、俺の……」
 自分を求め、耳朶を甘噛みした唇が、泣き濡れたまぶたや頬にも熱烈なキスの雨を降らせる。
 ここにも欲しいと自分から唇を突き出して、与えられた甘い舌をしゃぶりながら、しなやかに躍る腰の奥を締めつけた。
 ぐちゅぐちゅと生々しい水音を立てて、大吾の性器が中を穿っている。擦られる粘膜がとろとろに溶けて、中の男と交じり合った。
「いいっ……あ――っ、あ――っ!」
 自分では何を叫んでいるのかもわからないまま、嬌声を上げ続けた。ここがどこかも忘れていたし、なけなしの羞恥心もとっくに失せている。
 どこだろうと、大吾の腕の中だ。自分は、ただこの男のくれる快楽と愛情に溺れていればいい。大吾がいる限り、誰にも蒼一郎を傷つけたりできないのだから。
「大吾っ! もう……っ」
「イくか?」
「うんっ、イくっ……も、イっちゃう」
 絶頂に蕩けきったまま、甘え声でイかせてとせがんで泣いた。いつもなかなか許してくれない男が、珍しくあやすみたいに汗に張りついた髪を撫で、うなずいてみせる。
「いいぜ、蒼。うんと飛べよ」
「あぁぁ――っ、あ――っ!」
 熟しきった欲望を放ちながら、極みまで一気に駆け上って、差し伸べられた大吾の腕に落ちる。
 やわらかく濡れた蒼一郎の中に、荒々しい男の熱が叩きつけられ、ビクビクと下腹を震わせて、愛しい男の頭を両腕に掻き抱いた。

           ◇

「で……?」
 若宮家の玄関脇にある事務所で、大吾は、いそいそとゆうべの成果を訊きにきた村瀬に、ばつの悪そうな表情を向けた。
「だから、朝まで蒼とやりまくったが、結局、包丁男の幽霊なんて出なかったよ」
「本当ですか?」
 村瀬のほうは、本気で大吾が幽霊退治をしてくれるとでも期待していたらしい。疑り深いまなざしで追及した。
「こうして、俺も蒼も無事に帰ってきてるだろう」
「はあ……」
 幽霊の出るという噂のラブホで一晩をすごしたカップルが、何事もなく帰ってきたのだから、それで安心すればいいのに、村瀬は納得がいかない様子で、今度は蒼一郎を振り返る。
「若がついていながら、結局、何もなかったなんて……」
「こいつといっしょで、僕に余裕なんかあるか。おまえの人選ミスだ……」
 ソファーにクッションを並べ、埋もれるように身を預けている蒼一郎は、ぐったりと疲れきった顔で、反対に村瀬を恨めしくなじった。
 結局、彦の迎えの車には、失神したまま大吾に抱かれて乗り込んだし、男の布団で目を覚ましたのは昼過ぎで、起き上がることもできずに、学校に欠席の連絡を入れるはめになった。
 二度と大吾とラブホにはいかないと癇癪を起こして、さっきようやく落ち着いたところだ。村瀬が事務所を訪ねてきたタイミングも悪かった。
「まあ、要するにあれだ。ラブラブのカップルにゃ、幽霊なんて関係ねーってことだよ」
 これ以上、蒼一郎に拗ねられると困ると思ったのだろう。大吾はわけのわからないオチをこじつけて、不審そうな村瀬を強引に追い返してしまった。
 しかし、その後、なんとか新装オープンにこぎ着けたホテル『CASTLE』の青い部屋に、包丁男の幽霊が出たという噂は聞かない。
 案外、大吾のラブラブパワーは、本当に役に立ったのかもしれない。
 まあ、一晩中あんなものを見せつけられたら、幽霊だって成仏したくなるかもしれないと、蒼一郎は密かに溜め息をついた。
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