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●恋

砂上の仁義 2

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     2.

「殿下……殿下?」
 耳元でジンの低い声が呼んでいる。眠っている間でさえ、自分に近づく気配に神経を張りつめていたサイが、ぐっすり眠れるようになったのは、彼が片時も離れず側にいるようになってからだった。
「ん……ジン」
 許しきった仕草でぼんやりと目を擦り、その手をスルリと伸ばし、逞しい首へとまわして引き寄せる。
 啄むみたいにやさしいだけの口づけを、二、三度交わし、ジンは目覚めきらないサイの耳へ再び唇を寄せた。
「お腹は空きませんか? 何かお食事を……」
 日本へ移動中の機内で、専用機ということもあり、邪魔をする者もいないから、うっかり熟睡していたらしい。
 食事の時間をとっくに過ぎていたのだろう。律儀な性質で、時間に正確すぎるジンは、心配して声をかけてくれたようだ。
「食事より……。おまえを食べたい」
 甘やかすだけのキスではもの足りなくて、もっと欲しいと素直な欲情を隠さないサイに、ジンは目を丸くしてから、小さく吹き出した。
「何か、おかしいか?」
「いいえ……」
 楽しそうに笑っているところをみると、サイのあからさまな誘いを咎めているわけでも、怒っているわけでもないらしい。
 どうも、サイの恋愛慣れしていないそうした幼い欲求は、時々、ジンのツボに嵌ってしまうらしかった。
「なら……嫌、か?」
「……いいえ」
 広々とした客室内に邪魔者はいないといっても、今は移動中だ。国にいる時も、リムジンの中でサイがいくらねだっても、ジンが応じてくれることはほとんどない。
 やっぱり、その気にはなれないかと問いかけたサイに、ジンは珍しく首を横に振って否定した。
 そればかりか、サイがかけているゆったりとしたシートを水平に倒し、静かに覆い被さってくる長身に、心臓が高鳴った。
「このジェットが……あの男の持ち物だというのは気に入りませんが」
 サイの首筋で、思い出したみたいに不満を打ち明けるから、そういうことかと、胸の中で嫉妬深い恋人に小さく笑った。
 ジンが言うとおり、この専用機はサイの所有物ではない。隣国の王家、アル=アサド家の王太子からレンタルしたものだった。
 シーク・シン・ビン・サイード――アラブ諸国ばかりか、欧米にも勇名をはせる論客の貴公子は、実は、誰にも知られることのないジンの血の繋がった異母兄だ。
 精悍な鋭さを持つシンと、理知的で控えめなジンは、受ける印象こそ違うものの、非常によく似た容姿を持っていた。
 そしてまた、シン・ビン・サイードは、サイにとって父方のはとこでもある。幼い頃、病気療養のため、シンの手元に預けられていた時期もあり、ごく親しい間柄だった。
 電話一本で、すぐに自分の専用ジェットを手配してくれるようなサイとシンとの親密さと、自分にはけっして望めない異母兄の権力が、ジンの劣等感と嫉妬を掻き立ててしまうらしい。
 もちろん、シンには三田村佳威(みたむら かい)という、表沙汰にはできないものの心から愛し合う伴侶がいたし、サイが彼と浮気をすることなどあり得ないのは、ジンにもわかりきっていたけれど。
「民間機を使いたくないと言ったのはおまえだろう……。俺は、専用機を持てるほど、自由に出歩けたわけじゃないからな」
 いつ暗殺者に狙われても不思議はないサイに、誰が乗り込むともわからない民間機を使わせることに、誰よりも反対したのはジン自身だった。
 だから仕方がないだろうと、言い訳するサイに、ジンはまだ不満そうなまなざしを向けてくる。
「お父上は……?」
「国王の専用機を使っていた。……今の俺が使えば、身内から苦情が出る」
 第一王子であるウスマーンは、次期国王の最有力候補として、亡くなる直前まで老齢の国王の代わりに精力的に国内、海外へと出向いていた。そのウスマーンが国王の専用機を使ったところで、苦情を言うものなど誰もいない。
 しかし、いくらサイが亡父の跡を継ぎ、その仕事をこなしているからといって、国王と同等の権力を持っているわけではなかったし、何かにつけてあら探しをする身内のほうが多かった。
「そうですね」
「シンは、心の広い男だぞ」
 ようやく納得したらしいジンにホッとして、つい口がすべってしまった。最愛の恋人から、異母兄を褒められて、ジンの褐色の虹彩に暗い光が点る。
「……どうせ、わたしは狭量だし、根暗です」
「拗ねるな。……根暗のおまえも、愛している」
 いくら異母兄にコンプレックスがあるといっても、それでサイに当たるほど、実際、狭量な男ではない。
 揶揄するようなサイの甘い囁きにも、ジンの手つきはどこまでも丁寧で、なめらかな内腿を熱い掌に撫でまわされ、腰を浮かせて、下着を脱がす彼に協力した。
「足を、上げてください」
 言われるままにシートの肘掛けに足を乗せ、凄い恰好で無防備なトーブの裾を捲られた。サイの秘められた部分のすべてが、ジンの目にあらわになる。
「……恥ずかしい」
「よく見えますよ。薔薇色の襞の奥まで……」
「言うなっ。……さっきの仕返しか?」
 いつもは従順すぎるほど従順なくせに、ベッドの上のジンは時々、サイをいじめ、淫らに泣かせようとする。
 今も、嬲るような言葉で挑発する男に、からかった腹いせなのかと、サイは潤みかけた瞳で睨んだ。
 もっとも、そんな目つきがよけいに欲情した男を昂らせるだけだということは、サイもいいかげんわかっている。こんなやり取りは、ただの恋人同士の痴話ゲンカ、睦言と同じだ。
「殿下が、意地の悪いことをおっしゃるからです」
「おまえを責めたわけじゃないだろう……」
 けれども、やっぱり巧妙な男に手酷く責められるのは怖くて、いくらか怯むように言い訳していた。
 いまだに初心なサイの怯えを理解していながら、ジンは酷薄に頬を歪めて笑う。
「あの人と、比べたりなさるから……」
「あんっ……!」
 どうやら、地雷を踏んでしまったらしいと微かに後悔したせつな、ジンが取り出した冷たいままの潤滑剤を、直に粘膜の上に垂らされていた。
「比べたりしない。おまえは、おまえだろう……っ、はっ、あぁっ!」
 言いがかりだと反論しても、濡らされた場所に、容赦なく長い指が入ってくる。サイの肉体を傷つけるようなことは、けっしてなかったものの、その分、やけに経験豊富なジンの手管は確実に弱みを衝いてくる。
「わたしは、あなたから父親を奪い、誰にも触れさせたことのなかった無垢な体を汚した男です」
「確かに……悪党だなっ。あっ、あっ……ジンッ、そこっ」
 まだシンのことを気にしているのか、いつにも増して自虐的なジンの口調に、あえて事実は否定しなかった。
 どんなに罪深くて、酷い男だろうと、ジンを愛している。すべてを知っても、惹かれていく気持ちは止められない。
 きれいごとなど、サイには必要なかった。ジンが地獄に堕ちるというなら、いっしょに堕ちてやる。それが、サイの彼への愛情だ。
 濡らされたやわらかな襞を指で抽送されるまま、シートの上で奔放に身悶えた。欲望も愛しさも、ジンには何も隠さない。
「これですか?」
「あんっ、それ、いいっ、い……もっと、強く擦って……」
 肘掛けに素足を乗せ、男のほうへ突き出すような痴態を取らされた腰を、淫乱に揺らして、艶やかな喘ぎ声を洩らした。
 最初から後ろばかりを責められて、なめらかな下腹に反り返って、雫を滴らせながら放置されている性器がせつない。
「ジンッ……アレ、舐めてっ」
「まだ、我慢してください」
「いやぁっ、ねっ、銜えて……」
「ダメです」
 ジンが、とびきり感じやすいサイの体をわざと焦らしているのは明白だった。涙に潤んだ目で哀願しても、こういう時の彼は非情なほど頑固だ。
「意地悪っ!」
「お互い様です」
 にべもないジンの返事に堪らなくなり、自分の手で慰めようとして、乱暴に手首をつかみ取られた。
「あぁぁんっ! 嫌ぁっ!」
「堪え性のない方ですね」
 いっそサイの哀れな泣き声さえ心地よさそうに、ジンは冷ややかな笑みを浮かべる。その表情が、滅多に見せない酷薄なテロリストのものに重なった。
 ゾクリとサイの背筋がわなないたのは、残忍な恋人への嫌悪でも恐れでもなく、ただ甘い愉悦へのはしたない期待だった。
 両手首を縛められたまま、シートに俯せにされて、小さな尻をジンのほうへ高く突き出すあさましい姿態を強いられる。
「ダメッ、ジンッ!」
「うれしいんでしょう? 中から溢れてくるみたいにグショグショです」
「そんなこと、言うなっ!」
 わざと辱めるようなジンの言葉を拒みながら、体はますます昂り、熱くなる。指を抜かれたあとの芯がズキズキと疼くのは、もっと手荒な陵辱を待ち望んでいるからだ。
「入れましょうか?」
 入り口にやんわりと当たった灼熱の剛直を感じて、ビクンと震え上がる。鼓動が壊れそうに速くなる。
「まだ、だめ……」
 それでも、まだ中に入れるのは無理だと訴えるくらいの理性は残っていた。ジンの手で十分に拡げてもらわなければ、もともと華奢なサイの内部はとても傷つきやすい。
「強情ですね」
「アンッ! ダメッ、ダメ……ジンッ!」
 やわらかな粘膜を猛々しい性器で圧迫しては退き、ジンはいじめることさえ味わっているみたいにサイを泣かせた。
「殿下……?」
 意地悪く弄ばれているのに、爪先までどうしようもなく熱くなっていく。本当に内側から溶けてしまいそうだと思った。
「ジン~……」
 小さな声で、甘えるように彼の名前を呼んだ。強烈な男の熱で支配される、その瞬間を怖がっているくせに、はしたない体の奥が待ちきれないとわなないている。
「欲しいですか?」
「欲しい。ジンの……」
「どこに?」
 恥ずかしい言葉を声に出して言ってくださいと唆す男に、カーッと赤面した。サイが卑猥にねだるまで、ジンは焦らし続けるつもりだろう。
「悪党っ! お尻の中っ……」
「可愛いですよ、サイ……殿下!」
 蕩けそうな声音で名前を呼ばれると、ズキンと胸が締めつけられた。呼吸を計ったように突き上げてくる硬い異物に、容赦なく貫かれていく。
「アァァ――ンッ! アァァ――ッ! アァッ、アッ、ア……」
 深々と犯され、そのまま激しく抽送される。ジンは、サイの内部がとっくに溶けきり、餓えていることもわかっていたのだろう。
「アァ――ンッ! ジンッ、イクッ、イッちゃうっ……」
「サイッ……サイ!」
 手加減さえ忘れたようなジンに猛々しく揺さぶられながら、サイはどれほども保たずにシートに欲情を散らした。
 抱きしめてくる男の熱が、最奥へと注がれる。自分だけでなく、こんなに早くにジンが果てたのは意外だったけれど、ただ情熱に流されたような行為が無性にうれしい。
「ジンッ、ア……来る、ジンの……」
「気持ち、いいですか?」
 感じるまま淫蕩な言葉にすると、荒い息で訊かれて、ガクガクと首を縦に振った。
「いい……。凄く……」
「まだ、終われません……」
「いいから……もっと、ジン。奥を、突いて……。グチャグチャにして……」
 一回だけでは治まらないと訴えるジンに、うわごとのように淫らな言葉を紡ぎ、サイは夢中でしなやかな腰をうねらせた。
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