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冬コミの予定

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またご無沙汰してしまってすみません<(_ _)>

相変わらず、瀬戸際仕事で年末までバタバタしております。
ジタバタ??

とりあえず、冬コミ参加です。
新刊あってよかったよ。

月代探偵社 30日 西1ホール
“も”-23b

hyosis_20131221110207346.jpg

『華恋』
表紙フルカラー P54
A6文庫サイズ 500円
リンクスロマンス『凶恋』続編
大吾×蒼一郎


いつもの『凶恋』シリーズです。
今回はちょっと甘めのお話になっています。
まあ、相変わらすの面子なので、アレですが。

それと、コメント欄から通販のご依頼をいただきまして
ありがとうございました。
方針の変更とかではなくて、単に作業が遅くて
バスに乗り遅れてただけでして(^_^;
コミコミさんに頼んでみます。
紙ものの本とデータ扱いの電子書籍とどっちが
いいんですかね?



以下、新刊のお試しです。



「なあ、蒼」
「ん?」
「おまえ、試験明けで疲れてんだろ? 本当に行くのか?」
 ゆったりとしたリムジンのシートには、エンジンの振動も通りすぎていく繁華街の喧噪もほとんど届かない。
 本当なら手足も十分に伸ばせるはずなのに、なぜかシートの隅に追いやられた若宮蒼一郎は、サラサラと音を立てそうな漆黒の髪を少し気怠く掻きあげながら、暑苦しく圧迫してくる男を見上げた。
 剣持大吾は、下町に『若宮組』という小さな一家を構えていた蒼一郎の祖父、若宮周一郎が十代の頃から手元に引き取り、目をかけて育ててきた子飼いのヤクザ者だった。
 極道の世界では『狂犬』と名高く、生きながら伝説になっている最強の武闘派で、その狂気じみた強さと凶暴さは他の追随を許さない。
 逞しい長身にスラリと長い脚。クセのある茶髪には大雑把に後ろに撫でつけられ、ライオンの鬣みたいだ。
 浅黒い肌に、褐色の瞳が爛々とした眼光を放ち、いかにも恐ろしげな印象だが、よく見ればひどく整った顔をしている。俺様でイケイケなその性格とも相まって、男にも女にも奇妙なほどよくもてた。
 もっとも、崇拝する先代組長の唯一の孫息子である蒼一郎と恋仲になってからは、「浮気したら殺す」と厳命されていることもあって、その奔放な女癖もどうにか治まっていた。
 その大吾がひたすら溺愛している蒼一朗は、今年ようやく二十歳になる大学生だ。大吾との関係は、まだ高校生だった頃に彼が出所してきて以来だから、そろそろ四年近い。
 すっきりと襟元で整えた黒髪に、凛として涼やかな黒い瞳。透きとおるように白くきめ細かな肌も、先代の一人娘だった母譲りだ。
 それゆえに、蒼一郎は両親を失って祖父に引き取られた三つの時から、世話係だった大吾に宝物のように大切に守られてきた。
 祖父が亡くなり、大吾が若宮組組長を継いだ今も、それはまったく変わらない。恋人同士になってからは、いっそ子供の頃以上に大吾は蒼一郎を甘やかした。
 とはいえ、根っから獰猛な肉食獣のような大吾の愛情表現は、並みの人間には理解しがたいほど強烈なものだったが。
「疲れてるのは、試験を終えて帰宅すると同時に、おまえに座敷に引っ張り込まれて、散々突っ込まれたせいだ」
 四年近くもこのケダモノと付き合ってくれば、いいかげん遠慮も恥じらいも薄れてしまう。世話係として今も一番側にいてくれる大吾に、蒼一郎は容赦のない不機嫌なまなざしを返した。
 しかし、そのまなじりに険を刷いた表情も、熱っぽい行為のあとの色香をどこかに残していて、ワイヤー並みの図太い神経を持った大吾には、ただの《ご褒美》にしかならなかった。
 ましてや、純白の肌を引き立たせるブラックのフォーマルスーツに身を包んだ蒼一郎は、神々しいまでに美しくて、さっきから大吾の口元はだらしなく緩みっぱなしだ。
「だってよ、一週間も禁欲したんだぜ。もうとっくに限界だったし……」
 試験期間前は体の負担になるからと、蒼一郎にセックスを禁じられていた大吾は、またグチグチと恨み言を繰り返してくる。
「たった一週間だ」
「おまえはなんともねーのかよ?」
「あのなあ……」
 少しはこっちの身にもなってくれと抗議しかけて、蒼一郎は悩みの深い頭をそっと押さえた。
 若宮組の上部組織で関東最大と言われる『水上組』の次期会長候補に蒼一郎が決まってから、身の回りがごたごたしていてろくに勉強する暇もなかった。
 その状態で試験を受けるのがどれほど大変か、野生動物並みの頭しかないこの男に言ったところで理解できるはずもないかと、やるせなく口を噤む。
 それに……実のところは、真っ昼間から大吾に無理やり抱き竦められて、ホッとしたのはむしろ自分のほうだったのかもしれない。
 今も体の芯は大吾を銜え込んだままみたいに、ズキズキと甘く疼いている。大吾が三年以上もかけて蒼一郎の体に刻み込んだものは、シャワーを浴びたくらいで治まるようなちゃちな衝動ではなかった。
 権藤との約束がなければ、きっと朝までこの男を放せなかっただろう。でも……。
 今夜のパーティーは、そんな余韻に浸っていられるほど穏やかには過ごせないだろう。もう三人、蒼一郎は大吾たちに命じて、自分の命を狙った水上組の幹部たちを葬ってきている。
 権藤だって、蒼一郎の指示で大吾や島村たちが動いていることぐらい当然わかっているだろう。
 わざわざ確かめるような真似をしないのは、水上組の現会長にとって、知らないことにしておくほうが都合がいいからだ。
(あとは幹部会がどう出るか……)
 憂鬱な物思いに沈み込んでいると、ふと横顔に視線を感じた。振り向くと、やっぱり大吾がニヤけた顔をしている。
「何だ?」
「ん、いや……おまえ、このところますます親爺に似てきたな。時々、親爺が隣にいるみてーな気がする」
「おまえは……隣にいれば、お祖父様の尻を撫でまわすのか?」
 さっきからシートの上で蒼一郎の尻を撫でたり揉んだりと無遠慮に動きまわっている不埒な掌を、冷ややかに見下ろしながら確かめた。
「あはは……、まあ、そりゃ、そーなんだが。……怖いくらいきれーだし」
「怖いって……なんだよ。バカ」
 笑ってごまかそうとしながら、大吾がポロッとこぼした言葉に、蒼一郎は思わず頬を染め、照れた瞳を逸らす。
 ヤクザからも怖がられる大吾に怖いと言われるのは心外だったけれど、案外、それが彼の本音なのかもしれない。
 大吾にとって自分は、可愛いばかりのただの恋人でもない。亡き祖父と同じように心から崇拝されていることを、この怖いものなど知らない男の態度の端々から感じていた。
「ああっ、クソッ、やっぱり放したくねーな! なんでそんなパーティーなんかに行かなくちゃなんねーんだよ? 権藤のジジイがいりゃいいじゃねーか」
「これも会長見習いの仕事の内だ。二時間もすれば帰れるよ。この間みたいに、ホテルの正面に車横付けにして待ってたりするなよ。今夜のは、ヤクザより一般人のほうが多いパーティーなんだから……」
「政治家なんて、ヤクザよりえげつない連中ばっかだぞ。俺は、おまえが心配なんだよ」
「中身はどうだろうと、少なくともヤクザと違って、いきなり襲いかかってきたりしないから安心しろ……。約束するよ。二時間経ったら帰る」
 いつまでも駄々っ子みたいな男の扱いも、いつの間にか手慣れてしまっていた。時間を約束しながら、頑丈な男の首に腕をまわし、少し乾き気味の唇にそっとキスをする。
 たちまち細い腰を膝の上まで抱き寄せられ、餓えたように執拗な舌でやわらかな口腔を舐めまわされた。
 でも、その口づけは何よりも甘くて、蒼一郎の鼓動をせつないほど速くさせる。
「本当だな?」
「うん」
 間近から覗き込んで念を押す凶暴な瞳に、蒼一郎は微笑みながら頷いてみせた。
「嘘ついたら、朝までここに入れっぱなしにするぞ」
 その恥知らずな脅し文句には、思わずクスリと笑う。
 大吾は気づいていないようだが、そんな脅しが効いたのはせいぜい高校生までだった。大学に入った頃には、ダメージをやり過ごすコツもいろいろ覚えていたし、第一、この男はどんなに滅茶苦茶なようでも、絶対に蒼一郎を傷つけるような真似だけはしない。
 むしろ、狂おしいほど自分を求めてくれる行為が、蒼一郎にはただうれしかった。
 かといって、「それはご褒美だろう」なんて言えば、興奮した大吾が何をやり始めるかわからないから、わざわざ教えてやるつもりもなかったが……。
「いいよ」
「ちぇっ……」
 うっとり口元を綻ばす蒼一郎を、大吾はまだつまらなそうにしぶしぶとだが手放してくれた。
 リムジンは、すでにパーティーが催される帝都ホテルのエントランスに着いている。
「行ってくる」
「二時間だぞ。それ以上待たねーからな」
「しつこいぞ」
 いつまでも自分の背中に向かって愚痴をこぼしている大吾を笑顔で無視して、蒼一郎はさっさとリムジンを降りた。
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