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夏コミ新刊のご報告

 ←少しだけ近況 →近況なぞを
久しぶりに更新しようとしたら、画像アップできないし(T.T)
アップしたとたん、書きかけの記事が消えました;;;
リニューアルされたらしいけど、どうなったんだ???

というわけで、もう下手な言い訳はやめて、さっさと新刊情報です。

5月にダリア文庫から出していただいた『闇の翼に囚われて』の続きです。

hyosi-s.jpg

『闇の翼に浚われて』
ダリア文庫『闇の翼に囚われて』続編
黒羽×芳明(式神×陰陽師(の卵)のカップリングです)
ノベル版60p 表紙フルカラー
500円(予定・ごめんなさいひょっとしたら上がるかも)

以下、お試しです。

***************

「有世っ……」
 声を上げて、汗をびっしょりかいた上体で跳ね起きた、つもりだった。しかし、実際には狭いベッドの上で重苦しい手足を身じろがせただけだったらしい。
「芳明……」
 真上から覗き込んでくる黒羽の金色の瞳を見つけて、どこかでホッとした。
 どうやら悪い夢からは目覚めたようだ。
「黒羽……」
 からからに渇いていた喉から、彼を呼ぶ掠れた声が洩れた。
「どうした? 嫌な夢でも見たか?」
「ん……。ちょっと、変な夢だった」
「酷くうなされていたぞ。いつもの……昔の夢か?」
「違う……と思う」
「ん?」
 黒羽は言葉の意味を図りかねたように怪訝そうに首を傾げる。
「見えていたのは過去だったけれど、俺は俺のままだったし……」
「そうか……」
 ただの夢か、それとも何かの予兆なのか、黒羽も判じかねているように曖昧に呟く。
「有世が……」
 うなされていた時にも聞いたはずなのに、改めてその名を口に出すと、黒羽はあからさまに嫌そうな顔をした。
「血を吐いた」
 とたんに、見慣れた式神の顔色が明らかに変わる。
「何? 有世に何かあったのか? 知っているのか、黒羽?」
 有世は、七百年近くも昔の人間だ。末裔とはいえ、現代人の芳明とは、ほとんど縁もゆかりもないはずだけれど、前世で従兄だったと知ってしまえば、やはり気にかかった。
 ましてや、弘明にそっくりな顔のせいで、まるで兄が血を吐いて倒れたような錯覚さえ覚える。
 不吉な夢は、芳明を無性に不安にさせた。
「おまえには関係ない」
 黒羽の返事は、わざとらしいほどに素っ気ない。逆に、芳明に知られたくないようなことがあったのではないかと勘繰らせた。
「だって……、夢を見たのは俺だ」
「おまえと吉明は別人だ。そう言ったのは、おまえ自身だろう?」
 古びて朽ちかけた社の神鏡の中に封印されていた黒羽と、芳明が出会ったばかりの頃、祖先で前世でもある陰陽師、土御門吉明と自分を重ねて見ていたこの式神に、何度もそう言い聞かせた。
 恋人の身代わりに強姦まがいの行為をされ続けたのだから、芳明がそう抗議するのは当然の成り行きだろう。
 でも結局、芳明は前世の自分と同じように、この孤独な神の一途な想いを受け入れた。そして、自分が陰陽師、土御門吉明の生まれ変わりであることも受け入れようとしている。
 もっとも、現状は知識も実力もまったく追いついてはいなかったけれど。
 それでも、本来は神である黒羽を自分の式として側に置き、使役する以上、陰陽師として相応の力を身につけることは芳明の義務だと思っていた。
 黒羽の、この愛しい男の足手まといにしかならないのは、絶対に嫌だ。
「ああ、俺は吉明じゃない。でも、俺が有世のことを心配したっていいだろう」
「だめだ」
 独占欲丸出しで即答されて、どこまで頑固なんだと内心で呆れた。
「おまえに俺の心の中まで指図する権利はないぞ」
「おまえは俺のものだ。心も、体も……。あいつには一欠片だって渡さない」
 頭から突っぱねる黒羽に、これじゃ話し合う余地さえないと、芳明は盛大に溜め息を吐いてみせる。
「黒羽……俺は別に、有世に恋愛感情を持っているわけじゃないんだ。ただ……肉親のように彼を心配することも、おまえには許せないのか? いくらなんでも心が狭すぎるぞ」
「おまえは、まだわかっていない。あの男が吉明に……かつてのおまえに何をしてきたか。また利用されたいのか?」
 確かに過去夢を垣間見てきただけの芳明は、有世と吉明がどんな関係だったのかほとんど知らないから、黒羽の言葉にいくぶん戸惑う。
 多分、黒羽をここまで頑なにさせるほどには、吉明は有世に迷惑をかけられていたのだろう。
「昔の話だろう。それに……俺は、吉明のことをもっと知りたいんだ」
 吉明が何を思い、どんなふうに生きたのか。そして、自分がこれからどう生きるべきなのか考えたいのだと、黒羽に率直な思いを打ち明けた。
 じっと芳明を見つめ返していた黒羽は、何かを確かめようとするみたいに右手を伸ばしてくる。
「それは……俺のためか?」
 少しひんやりとした掌で愛しげに頬を包みながら問われて、芳明はわざと恨めしげな上目遣いで黒羽を見た。
「他に何がある?」
 陰陽師としてずば抜けた能力を持っていたという吉明と同等になりたいなんて端から望んではいない。
 それでも黒羽の側にいたいから、少しでも彼にふさわしい力が欲しい。吉明の力のほんの欠片でも手に入れられたらと願っていた。
 もちろん、黒羽が欲しいというのは芳明自身の欲望だけれど、黒羽だってそう求めてくれているのだから、彼のためだというのも嘘ではないはずだ。多少、狡い言い分ではあるけれど。
 迷いのない芳明の返事に、黒羽は素直すぎるほど現金に機嫌を直した顔で微笑んだ。
 そのおもてが芳明に近づいてきて、無防備な唇を吐息でくすぐる。やさしく触れたそれは、すぐに噛みつくみたいに激しい口づけになった。
「んっ……ん、ぅふっ……黒、羽ぁ」
 その腕の中で、昨夜も散々強烈な快楽に翻弄された芳明の四肢は、まだ甘い気だるさがまといついてろくに力が入らない。
 あっという間に逞しい情態の下に組み敷かれて、あまつさえ強引な膝を内腿の間にねじ込まれていた。
 あられもなく開かれた体の奥から、始末しきれなかった欲情の残滓が滲み出してきて、黒羽の金色の瞳にじっと見下ろされている恥ずかしさにカーッとうなじまで茹で上がる。
 なぜかは知らないが、黒羽はこんなふうに芳明のいやらしい姿を眺めるのが、ことのほか好きらしい。
「見るなよっ」
「どうして?」
「恥ずかしいってっ……」
 何度も言っているだろうと、恨めしげに囁いた。
 黒羽はまったく理解できていない表情で、不思議そうに首を傾げる。
「おまえは、本当に吉明とは違うんだな」
「だから、そう言ってるだろう」
 当たり前だと、妙なことを感心している男に言い返した。
「可愛いな。芳明は……」
 一瞬、子供っぽいと馬鹿にされたような気がしたけれど、うれしそうに笑っている黒羽は、本気でそう思っているらしい。
(ほんと……困った神様だな)と声に出さずに苦笑した。
「黒羽……」
 それでもじっと見られているのは居心地が悪くて、いっそ抱きしめていてほしいと、誘うように手を伸ばす。望みどおりにきつく抱き寄せてくれる黒羽の広い背中に両腕をまわした。
 ふわりと頼りなく指先に触れたのは、艶やかな漆黒の翼だった。
 この身も心も、彼は人間ではないのだ。それでも、愛しいと想う気持ちは止められない。
 吉明も同じ気持ちだったのだろうかと、ふと物思いにとらわれかけたせつな、脆く綻んだままの後孔へ硬い屹立を押し当てられて、芳明は現実に引き戻された。
「やっ、黒羽っ……まだ!」
 一晩中、強引な楔に繋がれ、掻き乱されていたそこは、今も爛れたような危うい熱を孕んでいる。
 芳明が無理だと拒もうとする前に、身勝手な男は凶暴に広がった先端をねじ込んできた。
「ヒッ! アァァ――ッ、ア――ッ!!」
 泣き声のような悲鳴を上げてシーツに押さえ込まれた半身を捩り、痛々しく身悶えた。
「だめっ! だめだ、黒羽っ……。動いたら、嫌っ」
「苦しいのか?」
 必死に訴える芳明を、黒羽はいくらか憐憫をもよおしたように覗き込んでくる。けれども、彼の腕の中から泣き濡れた瞳を上げた芳明を見たとたん、黄金の双眸はいっそう苛烈に燃え上がった。
「アゥッ!」
 同時に、体の奥にある焼けつきそうな剛直までグンと膨れ上がったような気がして、芳明は反射的に息を詰めてしまう。
 下腹に力を込めるとよけい、黒羽の欲望を意識させられて啜り泣く羽目になった。
「アンッ、嫌っ……。嫌ぁ」
「芳明……」
 泣きながら拒む芳明を、黒羽は困ったように見下ろす。それでも、繋がり合っている下肢のうねるような動きを止めようとはしなかった。
「すまない、芳明。我慢できない。もう少しだけ……」
 堪えてくれと、耳元で哀願され、こめかみに流れた涙をなだめるように唇で拭われて、芳明はブルリと爪先までわなないた。
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