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ご無沙汰しております

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明日イベントなのに、ブログの更新もままならずにごめんなさい。

一昨日、愛猫、ぶ子が亡くなりました。
この年末は、相方が急に右手が動かなくなったり(今はだいぶ回復)、実弟が腫瘍の手術をしたり、PCが逝っちゃったりと、踏んだり蹴ったりの毎日で、わたわたしている間に・・・あっという間でした。
わたしが取り上げて、ねずみみたいだったときから育てて、十五年あまり、一緒にいました。
いないことに慣れるまで、しばらくかかりそうです。

そんなこんなで、一番の原因はPCのクラッシュだったんですが(ノД`)、新刊、冬コミには間に合わなくって、大阪合わせでなんとか出せればと思います。
しかも、今、ちょっと商業誌のほうの新作に嵌っていましてw、続き書かないといけないものがいっぱいあるのに、また新作です。
刀振りまわして、化け物退治系がお好きなかたは、ぜひw

お試しは追記からどうぞ。色っぽいシーンじゃなくてごめんなさい。それは本編で;;

2011冬 新刊 大阪シティ発行予定
『花と刀 ~退魔師・能勢頼人の憂鬱~』
表紙カラー P50 A6サイズ 500円

     人と魔と

「おまえといっしょに、ホテルに入っていった男はどうした?」
 くたびれた茶色いスーツを着た大男が、腕をつかんで頼人を見下ろし、いきなり質問してきた。
 質問の内容にもだが、不意打ちでも頼人が男の気配を感じられず手首をつかまれたことに、驚いていた。
 魔物、というわけではなさそうだ。探ってみたところ、霊気は並みより強めだが、いたって普通の人間の気配だ。いったい何者だと、頼人は男を睨み返した。
「知らない……」
「知らないってこたーないだろう、おいっ! おまえ一人で、こんなホテルに入ったってのか?」
 いつものように、冷ややかに答えた頼人に向かって、男はべらんめぇな口調で食ってかかる。
 まだ三十歳にはならないのだろうが、体も顔も厳ついし、おまけに無精髭まで伸びているせいで、どこかオヤジくさい。
「金だけもらって飛び出してきた……」
「クソガキめ……。しかし、それにしちゃ、時間が経ちすぎてねーか? 俺なら、一発は十分抜いて……」
 頼人のいいかげんな言い訳を真面目に考え込み、男は、よけいなことまで口にして、慌てて大きな掌で塞いだ。
「早いんだな」
「大きなお世話だ。そんなこたー、どうでもいい。おまえが優男とここへ入っていくのは、見てたんだ。……男はどうした?」
 頼人の冷淡なまなざしと揶揄に真っ赤になって怒り、またすぐに信司のことを追及してくる。
 その口ぶりでは、どうやら男は、頼人たちがホテルに入ってからずっと、外で二人が出てくるまで見張っていたらしい。
「今まで待っていたのか? ご苦労だな。気になるなら、勝手に入って行って探せばいいだろう……」
「そうじゃねえっ。あいつは……。クソッ、いっしょに来いっ!」
 何か言いかけた男は、憚るように言葉を途中で呑み込み、ホテルの中へ、頼人を強引に連れ戻した。
 そのただならない様子は、おそらく失踪事件の関係者、といったところだろう。
 けれど、事件に中村信司がかかわっていることは、まだ頼人以外に知る者などいないはずだった。
「乱暴な誘い方だな……」
「馬鹿野郎っ。俺は男に興味はない」
 やれやれと、意地悪く嘆息してみせた頼人に、男は本気で嫌そうに顔を顰め、胸の内ポケットからチョコレート色の手帳を出して開き、身分証を見せた。
 仕事柄、この手の手帳は、頼人も何度か見たことがあった。このホテルを含む地域を管轄する、所轄の刑事だとわかる。
「三浦、刑事? 売春は担当違いじゃないのか?」
「犯罪者が偉そうに言うな。……俺の担当は《殺し》だよ」
 売春は犯罪だと、怖い顔で叱りつけたものの、三浦には、それで頼人を捕まえるつもりはないらしい。殺人事件の捜査だと、忌々しげに教える。
「わたしは容疑者か?」
「……容疑者は、おまえといっしょにいた男のほうだ。このところ、うちの管轄で妙な失踪事件が頻発してる」
 やはり、三浦は失踪事件の犯人が信司だと目星をつけていたらしい。
 どういう理由かは知らなかったが、魔物の瘴気を感じ取れる頼人のような能力もない普通の人間にしては、かなり勘のいい男だ。
「妙な?」
 失踪者たちを喰っていたのは、あの男だともう知っているものの、頼人はわざと、どういうことかととぼけて訊いた。
「血痕や衣類は残ってるんだが、遺体が出ねーんだよ、一人も……。まるで、煙みたいに消えちまったか、それとも……」
「喰われたか……」
 三浦は、ギョッとしたように頼人を見つめた。まるで、同じことを考えていたような顔つきだ。
 ごく稀に、その手の猟奇事件もあるだろうが、人間が人間を殺して食べるというのは、まともな神経ならまず想像したくはないことだ。それに、いくらなんでも骨ぐらいは残るだろう。
「なんで、そう思う?」
 あり得ないと三浦だって打ち消したはずの、同じ疑惑を口にした頼人に、彼は根拠でもあるのかと追及してくる。
「怖い顔をするな。冗談だ……」
 頼人はあっさりごまかして、フロントのずらりと部屋の写真が並んだパネルの前で立ち止まった。
「どの部屋だ?」
「おまえの好みでいい……」
 男と二人でパネルを眺めていれば、妖しい関係に見えそうで、わざと嫌がらせを言ってみた。
「冗談はもういいっ! ヤツとどこに入った?」
 三浦は、真っ赤になって抗議する。頼人が、男とホテルに入るような性癖だということも気にしているらしい。
 いまどき、ホモなんてたいして珍しくもないだろうに、顔に似合わず、案外、純情な男だ。
 警察が関われば面倒なことになるとわかっているけれど、頼人は、黙って奥の廊下へ歩きだした。さっきまでいた部屋の前で、ピタリと足を止める。
「ここか?」
「ああ」
 頼人がうなずくと、三浦は用心深くドアを開けて、素早く中へ飛び込んだ。
 大柄な体格に似合わず、その動きは悪くない。思ったより優秀な刑事らしい。所轄止まりの男じゃなさそうだと、こっそり目を細めた。
「窓が割れてるぞ。何があった……?」
 室内に信司は見当たらず、窓から逃げたと察した三浦は、悠長に外で待っていた自分に舌打ちししながら、頼人に事情を確かめる。
「さあ。わたしが部屋を出たあと、あいつが割ったんだろう」
 あくまでしらばくれる頼人を振り向きもせず、三浦は窓の側まで行って、床にしゃがみ込んだ。
 絨毯や壁に散ったどす黒い液体を、無造作に指にすくって、やめておけばいいのに、その匂いを嗅ぐ。
「ウエッ!」
 激しくえずいて咽せ、慌ててハンカチで指を拭う三浦を見て、頼人は気の毒にと肩を竦めた。
 魔物の血液なんて、瘴気の塊だ。吐き気ぐらいで済んだのは、三浦がよほどタフなのだろう。
「おい、こりゃ、なんだ?」
 いいかげん隠さずに話せと、三浦はようやく頼人を振り返った。
 まるで、ここであったことを、おおよそ見抜いているような厳しい目つきに、たいていのことに動じない頼人が、一瞬、怯みかけた。
「だから、知らないと……」
「てめーが知らないわけあるかっ。ここへ入っていったときと、出てきたときと、まるっきり別人みたいな気配、しやがって……。左手に持ってる、そのご大層な刀は、いったいなんだよっ?」
「これは、竹刀だ」
 形状が形状だから、疑われることはあっても、頼人のようなスラリとした細身の青年が、こんな大きな真剣を持ち歩いているとは、普通は誰も思わない。
 あっさり刀だと断言した三浦に、あくまでも竹刀だと真顔で嘘をつくと、フンと鼻で笑われた。
「ん、なわけあるかよ。俺には、わかるんだ。おまえを包んでる青白い光も、それと同じ色をした、袋の中の日本刀も……」
 さすがに、頼人が唖然として三浦を見つめ返した。勘の良さそうな男だとは思ったけれど、見えるとまでは考えていなかった。
 それに、『朝霧』は、誂えだけ見れば柄も鞘も闇のように漆黒の大刀だった。
 頼人と同じ青白い光を放っていると言うなら、三浦が見ているものは、『朝霧』の持つ清浄な霊気そのものだ。
「そう、か……。おまえには、見えるのか」
 多少、影のようなものが見えるくらいの人間なら、頼人にとって珍しくもなかったが、ここまではっきり見えているケースは稀だった。
 この三浦という刑事に、少し興味が湧く。けれども、しょせん人間は、頼人にとって魔物よりも遠い存在だ。
「おまえ、何モンだ?」
「退魔師……」
 正体を明かせという三浦に、素直に答えた。こんなことを、ごく普通の環境で生きている人間に打ち明けるのは初めてだ。
「はぁ?」
 案の定、三浦は意味をわかりかねた様子で、きょとんとした目を向け、すぐにボリボリ頭を掻いた。
「あのな。冗談はもういいと……」
「冗談だと思いたいなら勝手にしていいが、ほかに答えようもない。わたしは、おまえが凶悪犯を捕まえるのと同じように、人を喰らう魔物を狩るのが仕事だ。この刀は、魔物を斬る退魔刀だ」
 今度は、三浦は冗談扱いをやめて、じっと頼人を見つめた。けれど、やはり理解はできなかったように、大きく溜め息をつく。
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