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生存戦略・・じゃなくて生存報告

 ←明けましておめでとうございます →ご報告
長らく引きこもっておりまして、いろいろご迷惑、おかけしています。
更年期障害から、地震もあって、ウツ入ったりして、すっかりダメ人間と化しておりました。
いや、ダメ人間なのは、昔からなんですが、このところ輪を掛けてダメです。
延期されたJ庭には、なんとか参加してきたんですが、いらっしゃった皆様に、「どうしてたんですか?」とお気遣いいただく始末で。
ほんと、気にかけていただいているのが、ありがたくて、めちゃくちゃうれしかったです。
わたしよりウツ入っていた相方も、なんとか社会復帰の目処が立ちまして、二人でまたぼちぼちがんばっていこうと思っております。

ってわけで、夏のイベントは不備だらけで泣きたい状態ですが、なんとか参加予定です。
新刊も、またギリギリの極悪入稿だったので、当日間に合うが微妙なんですが、できれば東京初売りだったらいいな<すっかり他力本願;;

新刊『堕天』 A6 P58 表紙フルカラー 500円

hyosi1s.jpg

先月、B-PRINCE文庫さんから出していただきました最新刊『裏切りの花は闇に咲く』と、このところ同人でずっと書かせていただいている『凶恋』のコラボです。
カップリングは、清十郎×桃也&大吾×蒼一郎。

追記に試読あり、です。

◆◆◆

 車が雑踏を抜けたところで、清十郎は、助手席にいた桃也に、リアシートへ移って来るようにと誘った。
 桃也を隣に座らせると、大きな背中をゆったりとシートに埋める。あれでも、蒼一郎には、彼なりに気を遣っていたらしい。
「いい子だなあ。剣持組長が、誰にも見せたがらない気持ちがわかるな……」
「また恨まれますよ」
 うれしそうな声を上げる清十郎に、桃也は溜め息混じりに釘を刺した。
 そうでなくとも、自分の目の届かないところで蒼一郎に声をかけたと、清十郎は、剣持組長に警戒され、嫌われている。
 大学の帰りに待ち伏せして、『水上組』の会長になれと強引に口説いたなんて知れたら、あの剣持がどれだけ怒り狂うか、わかったものではかなった。
「だろうね。これ以上、あの男に嫌われたら、命が危ないかな」
「冗談じゃありませんよ。相手はあの『狂犬』です」
 自分の命の危険すら面白そうに話す清十郎に、そういう悪ふざけはやめてほしいと、桃也は迷惑顔で訴えた。
 組長が命を落とせば、実際に苦労を背負い込むのは下の者だ。先代を失った桃也は、二度とあんな想いはごめんだった。
 いくら、蒼一郎が手綱を握っているといっても、剣持大吾が危険きわまりない猛獣であることに変わりはない。
「でもねえ、桃ちゃん。……あの男はバカじゃないからね。組を……いや、今の極道を存続させるために何が必要か、ちゃんとわかっているよ」
「あの男にとって、蒼一郎君は、組や我々よりはるかに大切なものでしょう……」
 剣持組長が、顔を合わせれば清十郎に食ってかかったり、あからさまに無視したりするのは、お調子者の彼が、蒼一郎が一人の時に声をかけたからだと知ってから、桃也は清十郎の行動にことさら注意を払っていた。
 今日の待ち伏せだって、出かけようとする彼を見つけなければ、どうなっていたかと、胸が痛い。
 剣持組長が、どれほど蒼一郎を大切に想っているかは、同じ心配を絶えずさせられている桃也にもよくわかった。
「組を、俺たちの居場所を守りたいというのは、蒼一郎君の意思だ。剣持君はそれを、誰よりもよく承知している」
 蒼一郎がどんな道を選ぼうと、あの男は命を懸けて守るのだろう。愛しい男に守り抜かれ、傷つくことも、汚されることも、いまだに知らない蒼一郎のきれいなおもてが瞼に浮かんだ。
 ふいに黙り込んでしまった桃也を、清十郎は気遣うように覗き込んでくる。
「どうした、桃ちゃん……。彼がうらやましい? それとも、同情してる?」
「どうでしょうね。同情すべきかもしれませんが……」
 今の『水上組』が置かれている状況を、正確に把握できていればいるほど、次の会長がどれほどの苦悩を強いられるか見当がついた。
 その重荷を背負わされるかもしれない蒼一郎を、うらやましがるのはどうかしているかもしれない。でも、蒼一郎を微かに痛む胸を、桃也は抑えきれなかった。
 曖昧にしか答えられずにいると、清十郎はその腕を伸ばして、桃也の体を逞しい肩へ引き寄せる。
「剣持組長や武藤弁護士みたいな人が、あの頃、桃ちゃんの側にいたら、幸せになれたと思うかい?」
 自分の利用価値さえ知らないまま、力ずくで犯され、汚され、極道たちの野心と欲望に翻弄されてきた。そんな自分を、蒼一郎と比べることなど、なんの意味もありはしない。
 もしも……と問いかけてくるやさしい男に、桃也はクスリと笑い声を洩らした。
「それじゃ、今の俺が不幸みたいに聞こえますよ」
「幸せ?」
「少なくとも、俺にはあなたがいます、清十郎……」
 揶揄するような口調のくせに、どこか真剣に確かめようとする清十郎に、わかっているくせにと、桃也は甘く囁いた。
「うれしいね。……蒼一郎君も、けっして不幸になったりはしないよ」
「そうですね。そんなことにはさせません」
 未来など誰にもわかりはしない。運命を跳ね返してくれると信じるからこそ、権藤会長も清十郎も、蒼一郎に『水上組』を託すべきだと判断した。
 ならば、彼を支えるべき自分たちが、不幸になどさせはしないと、答えた桃也の唇に、
微笑んだ清十郎のそれがゆっくりと下りてくる。
 男の熱を受け止めて、桃也は甘く啄んだ。なおも胸の中へと引き寄せようとする清十郎の腕には、そっと拒む。
「いいムードなのに……」
「車の中です」
 恨めしそうに咎められて、こんな場所で何をするつもりだと睨み返した。
「いいじゃない、たまには……」
「俺に、そういう変態趣味を押しつけないでください」
「冷たいなあ……」
 拗ねた声でぼやく清十郎に、桃也は小さく唇を綻ばせて、なだめるようにもう一度キスをした。
「屋敷に帰るまで、我慢してください」
「はいはい……」
「はい、は一回でいいです」
「は~~~い」
 大きな子供のような男に苦笑して、ふと目を向けた車窓から、黄昏の金色に染まった街が見えていた。
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